2012年06月30日

まちづくり大学第8期第4回講義要旨速報

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まちづくり大学(第8期) 
 〜C行財政改革・地方分権 〜
             
講師 政策調整室 企画グループ
                                   田中次長
                                   塚本主幹

                                   西野主査
                 支援センターCoordinator   松尾、武市
                 出席者総数36名(M19 F9) 欠席6名
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              工事中⇒全線開通は1日午後予定  それまでU Streamの映像で
     
9:37
m120630b.jpg★第一講  行財政改革  
     講義音声版 (←をClick)



9:40 行財政改革とは・・

 
まず、はじめに皆さんは、「行財政改革」という言葉をお聞きになられて、どのようなイメージもたれるだろうか?
最近のテレビでは、「消費税を上げる前に、もっと行革が必要」などとのコメントをお聴きになるだろう。
 やはり、行政の無駄、特にお金を削減するというお答えが多いと思う。では、行財政改革とは、どの様なものであるかについて、お話ししたいと思う。


★行政の目的⇒住民福祉の向上という最大の目的がある。言い換えると、市民サービスの向上ということになる。

★市民サービスの向上を図るために、市が行う事務事業などを最も効率よく、効果がでるように、仕組などを改善することを行政改革と呼ぶ。


反面、事業コストの削減や財源の確保など財政の健全化を図るための改革を財政改革と呼ぶ。 そこで、市民サービスの向上を図るため、財政の健全化を進めるとともに、市で行う事務事業などを最も効率よく効果がでるように仕組みなどを改善することを、行財政改革と呼ぶ。


★では、なぜ行財政改革が必要か・・・
行政の仕事は、
@ 少子高齢化、
A
ライフスタイルの多様化、
B
情報化、
C
地方分権の進展、
D
環境への配慮など、
時代の変化によって生じる様々な課題に対応していかなければならない。 その課題に対応し、住民福祉の向上という行政の大きな目標を達成するためには、行財政改革は、必須のものとなっている。


★その大きな理由の1つが国・地方を通じた、財政状況の悪化であります。様々な課題に対応するためには、当然、財源が必要になってきます。その財源を確保するために、行財政改革が行われてきた。


m120630e.jpg★大阪狭山市の取り組みについて

本市のこれまでの取組については、
★平成8年度に行財政改革大綱を策定し、6つの項目を柱に
★平成10年度から平成12年度までを第1次実施計画、
★平成13年度から平成15年度までを第2次実施計画とし、重点的に取り組むべき事業の選択と集中を進めながら行財政改革を進めてきた。

しかし、
★平成17年3月に総務省から、「地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針」が示されたことなどから、
★平成17年8月に大阪狭山市行財政改革推進委員会を設置し、この大綱を見直し、新たな行財政改革大綱と集中改革プランを策定した。

その後、
★平成22年4月に平成22年度から平成26年度までの計画を策定し、行財政改革に取り組んでいる。


m120630h.jpg★大阪狭山市の行財政改革大綱

まず、理念、基本的な考え方として、
@ 市民とともに歩む行政
A、簡素で効率的な行政
B
市民に信頼される行政、
3つを掲げている。

この考え方を実現するための方策として、

AAA 市民協働の推進と市民サービスの質的向上、
BBB
財政運営の健全化、
CCC
簡素で効率的な行政システムの構築

という3つの項目を挙げている。


その具体的な取組として、次に三項目をかかげている。
@ 市民協働の推進、
A 市民サービスの質的向上、
情報公開
B 市政情報の提供という3つの項目を掲げている。


次に、財政運営の健全化として、
@
計画的な財政運営、
A
事務事業の見直し、
B
民間委託の推進、
C
受益者負担の適正化、
D
補助金・負担金の見直し、
E
自主財源の確保
の6つの項目を掲げている。


最後に、簡素で効率的な行政システムの構築として
@ 組織機構・定数の見直し、
A
人事制度の改革と給与の適正化、
B
行政システムの再構築という
3つの項目を掲げている。


★では、どんな効果があったか?

詳細省略⇒
★歳出削減の取組については、人件費の削減、民間委託による事務事業費の削減、補助金の整理合理化、事務事業の整理合理化、内部管理経費の見直し、特別会計への繰出金の削減で、目標38億8,100万円で、実績といたしまして51億9,909万円、となっている。

★歳入増加の取り組み
使用料・手数料の見直し、未利用財産の売払い、広報誌等の広告料収入で目標9億5,600万円、実績で8億4,727万円となっている。

歳入歳出合わせた効果額といたしましては、平成21年度までの5年間の目標といたしまして483.700万円で、実績額といたしまして604,636万円となっている。


★施策別計画の項目ごとの説明(説明内容省略配布資料参照)@ 人件費の削減A 給与等の削減B 民間委託による事務事業費の削減C
補助金等の整理合理化

自治基本条例の検討 この計画といたしては、平成19年度に条例を制定するという目標をたてていたが、実績といたしては、自治基本条例の必要性を含めて、市民自治についての基本的な考え方を提言としてまとめていただくために、平成18年8月に公募市民を中心とした懇話会を設置した。 このように、大阪狭山市では、行財政改革大綱に基づく施策別計画及び集中改革プランに取り組んできた。

しかし、三位一体の改革による地方交付税の減少や国庫補助負担金の削減、アメリカのサブプライムローンに端を発した世界的な不況による税収の落ち込みなどにより、この取り組み効果額が帳消しになっている状況である。


このような★取り組み効果額として、
@
歳入の取り組みといたしまして33,401万円、
A 歳出といたしまして、101,348万円の効果額となっている


しかし、先ほどの財政運営フレームにおいて、5年間で3億円の収支改善が必要であるとお話しさせていただいたが、この財政運営フレームにすでに削減効果額として反映しているものがある。


これが、64,124万円で、その分を差し引きいたしますと、歳出で、37,223万円の効果額となり、財政運営フレームでの収支改善額3億円を達成する計画となっている。


★まとめ
i以上、駆け足で説明したが、従来、行政は、公共と呼ばれ、行政が行う事業などを公共サービスと呼んでいたが、時代の変化にともない、行政に対するニーズの多様化や地方分権改革などにより、次第に、行政が対応できる部分が追いつかなくなり、公共と行政の間に隙間ができてきた。


その隙間を狭めるために行財政改革を推進し、財源の確保や事業の見直し等に取り組んできましたが、その隙間が狭まっていないのが現状である。


一方では、市民活動団体やNPOなど地域で活動しておられる個人や、利潤追求をしている民間企業など、これらと行政を含めた活動をクロスさせることにより、民間企業との関係では、民間企業への委託などのアウトソーシング、また、市民活動団体やNPOについては、ぞれぞれの活動を活かした、行政などとの協働を進めることにより、この隙間を埋めていこうという考え方が今、広がっている。


今後、さらなる行財政改革を進めることはもちろんだが、まちづくりは、市町村自らが、責任をもって、まちづくりに取り組んでいかなければならない。
そのためには、行政だけがまちづくりの役割を担うのではなく、行政と市民、あるいは、市民団体やNPO、民間企業など様々な主体が関係することにより、大阪狭山市独自のまちづくりの形を作り上げていく必要があろう。

皆様は、この大学を通じ行政のことを理解され、それぞれご自身で興味をもたれたテーマについて研究され、このまちづくり大学の卒業生で組織されている「まちづくり研究会」や各中学校区で運営されている「まちづくり円卓会議」があるので、積極的にご参加願い、それぞれの立場で公共を担っていたけるようお願いしたい。
10:15


10:17
第二講  西野主査

    音声による講義
      D講義音声版(←をClick)

m120630c.jpg地方分権について

今日は、地方分権についてお話しするが、題材も大きすぎて一部割愛させていただくこともあるかと思うのでご容赦願いたい。


1 地方分権とは?

戦後の高度成長によって、日本は世界有数の経済力を有する先進国となったが、一方で、国民のニーズが多様化し、これに伴う新たな状況や課題がでてきた。
例えば、東京一極集中の問題。 
戦後、東京には人やお金が集まり、東京は日本の首都として中枢を担ってきました。そして、国は、全国で画一的な行政サービスが平等に皆さんに行き届くよう、中央集権的な政治を進めてきた。
やがて日本は、高度経済成長を経て、世界でも認められる国家となり、なんでも揃うようになった。
次に、社会が求めたものは、個性豊かな地域社会の形成。 また、同時に日本社会では、少子高齢化や人口減少など、これまでにはなかった問題も生じ、それらの問題への対応が必要となってきた。
さらに、自治体では、北海道の夕張市が、平成18年に深刻な財政難のあおりを受け、平成1936日をもって財政再建団体に指定され、事実上、財政破綻するという事態が発生した。


このような社会情勢の変化や、多様化する国民の要望に対応していくためには、これまでの、全国画一的な中央集権型の行政システムを見直していかなければならないということになった。


その方法として近年進められているのが地方分権ということになる。

地方分権」についてご説明をする前に、参考までに、日本の出生率や国家予算、長期債務残高などの数値m120630i.jpg見てみておきたい。 


「少子化の現状」でが、
合計特殊出生率は、昭和22年は4.32人でしたが、平成22年度には、1.39人まで落ち込んでいます。 

次に国の「2012年度の一般会計予算の概要」ですが、地方自治体の会計もそうですが、国の予算も一般会計と特別会計からなっています。

皆さんが納める税金は、その大半が一般会計で経理されていて、その使い道が決定されている。
収入の約5割が借金で賄っているということになるので、一般家庭に当てはめてみても、毎月の半分を借金して生活しているということになり、そのうち、約7割が自由に使うことのできない経費という、ちょっと考えられないような状態にある。

このようなことから、国と地方の長期債務残高は、どんどんと膨らんでいっている。

m120630f.jpgでは、ここから本題となるが、「地方分権とは?」ということだが、地方が主体性を持つとの意味になり、「国から地方に権限や必要な財源を移して、地方のことは地方自らが決め、住民の身近にある地方自治体が、自ら責任を持って、住民と協力して地域の実情にあった行政を進めること」である。

次に、「地域主権改革とは?」は、「日本国憲法の理念のもとに住民に身近な行政は、地方公共団体が自主的かつ総合的に広く担うようにするとともに、地域住民が自らの判断と責任において地域の諸課題に取り組むことができるようにするための改革」ということである。

地方分権」や「地域主権」と言っても、市町村が主体なのか、都道府県が主体なのか、どの規模の地方自治体が主体性を持つかによって、意味合いも異なってくる。

この、「地域主権」を辞書で引くと、
 1 国民および領土を統治する国家の権力。統治権
 2 国家が他国からの干渉を受けずに独自の意思決定を行う権利。国家主権。
 
3 国家の政治を最終的に決定する権利。

とある。


地方分権」といった場合に、その反対語である「中央集権」という言葉が比較としてよく使われますので、対比してみたい。

中央集権」とは、全国一律のルールで、権限と財源を国に集中させる仕組みで、省庁毎の縦割り行政となっております。


一方「地方分権」とは、先ほどから申し上げているとおり、地域のことは地域で決める独自性のあるルールで、国に集中している権限と財源を都道府県や市町村に移す仕組みで、地域の実情がニーズに応じた個性的で多様な行政が展開されるものである。

 

 つまり、地方分権が進むと、

@、地域の実情に応じた行政サービスを展開することができる。
A、国の地方公共団体に対する関与などが、必要最小限となり、多様化する住民ニーズにきめ細かく、素早く対応できる。ということになる。


分権型社会では、「地方でできることは地方が担う」という考え方に基づきまして、国と地方の役割分担を明確にし、地方が担う役割に見合った権限と財源を、地方自治体が持つことになる。


その結果、住民に最も身近な地方自治体が、まちづくりや福祉などの施策を自主的に決めることができる。
ただその一方で、その施策に対する責任は自身で負うことにもなる。


これまでにお話してきましたように、社会の成熟化とともに地域課題は一様ではなくなり、問題解決には、自治体が独自に判断し、対応する仕組みが必要となってくる。


一方、国はグローバル化により外交・防衛、産業・エネルギー政策、地球環境問題など、国際的・地球規模の課題解決に向けた、本来の国としての役割が高まってきている。

そうしたことから、国と地方との関係は、それぞれの役割分担を明確にすることが求められている。 今申し上げたことが、「補完性の原理」と言って、行政の効率性を高め、住民自治を充実させていくためには、市町村でできることは市町村が行い、都道府県でできることは都道府県で行うということである。

次に、国と大阪府のこれまでの動きについて、主なものを説明させていただく。

平成5年に、「地方分権の推進に関する決議」が衆参両院で行われ、
平成7年には、地方分権推進法が施行されまして、国と地方公共団体の役割分担と、その実現のため地方への権限と税財源の移譲が示された。

平成12年には、地方分権一括法が施行され、国の機関委任事務(国の事務を地方自治体が国の機関として行う事務)が廃止され、国と地方の関係が対等なものへと転換した。
この地方分権一括法では、
@ その機関委任事務制度の廃止
A 国の自治体に対する関与の見直し
B 地方への権限移譲の推進C 必置規制(国が地方自治体に組織や職の設置を義務付けるもの)の見直し 

などが主な内容となっておりますが、国や都道府県の権限が市町村に移譲される中で、その受け皿となる市町村の体制強化も同時に求められることとなった。


平成23年4月には「地方分権改革推進計画」を踏まえた地域主権改革一括法(1次一括法)が成立をいたしまして、地方自治体の自主性を強化し、自由度の拡大を図るための、義務付け・枠付けの見直しが行われた。


次に大阪府の取組だが、
 
平成213月に当時の橋下大阪府知事は、「大阪発地方分権改革ビジョン」というものを発表した。 

ここでは、分権改革を取り巻く課題といたしまして、霞ヶ関、官僚主導の中央集権システムによって決められていたことを取り上げまして、住民を起点として、住民のニーズに応じた総合行政を市町村と都道府県が行い、自分たちのまちのことは、自分たちで決めると。国には本来の外交、防衛、貨幣などの、国が本来行うべき事務に特化してもらうことをめざすこととしている。


このビジョンの将来像とそれに至る工程表といたしまして、府内の市町村を、平成30年までに中核市にし、関西州の実現を、目標に掲げている。

先ほど紹介した、2次一括法により、一部の権限は今年度もしくは来年度から市町村のものとなりましたが、当時の法律では、市町村の規模ごとの事務の範囲といたしましては、表に記載されているような形に決められていた。

当時発表された「大阪発地方分権改革ビジョン」では、「大阪版特例市」までを府内の市町村に権限移譲を進めようと、102事務を移譲候補事務として取りまとめ、移譲に向けた取組を行った。
 

ここまで、社会環境の変化や、国・大阪府の動きについて、お話をした。 
ここからは、本市の取り組んでいることについてお話させていただきたいと思う。


本市では、先ほど説明した大阪府からの権限移譲事務であります、102事務の受入れの提示に対しまして、全てを受け入れるのではなく、「市民に身近な事務は、市民に身近な基礎自治体(市町村)で処理するべきと考え、本市が主体的に、地域の特性を活かしたまちづくりを進められるよう、権限移譲を積極的に受け入れる。」とし事務の取捨選択を行った。

m120630j.jpgそして、平成21年12月に、102事務のうち、本市を移譲対象とする76事務が示された。
本市が平成22年度中に移譲を受けた事務は、
まちづくり分野で12事務、
福祉分野で6事務、
公害規制分野で5事務、
生活・安全・産業振興分野で3事務
となっている。

また、平成23年度には、
まちづくり分野で23事務、
福祉分野で7事務、
公害規制分野で7事務、生活・安全・産業振興分野で3事務を
受け入れた。


平成24年度には、生活・安全・産業振興分野で3事務を受ける予定となっていまして、3ヶ年で移譲を受ける事務は、69事務となる。


その69事務のうち、40事務につきましては、大阪狭山市、富田林市、河内長野市、太子町、河南町、千早赤阪村の、3市2町1村で、広域連携による共同処理を実施している。

また、その他の今後の取組として、平成25年の1月より、パスポートの発給にかかる、窓口対応業務の権限を受け入れる予定となっている。


この事務は、近隣では富田林市、河内長野市も事務移譲を受ける予定となっており、本市と同様に、平成25年1月からそれぞれの市役所の窓口で手続ができるようになる。


次に、この広域連携、共同処理の取組についてご説明する(この項省略)
 


最後になるが、これまでの自治体の経営は、人口増加を念頭においた右肩上がりの経済成長の中で策定した総合計画に基づいて行われていた。


しかし、これからは人口と税収の減少を前提に、少子高齢社会が必要とする、多様で非常に高度な住民ニーズに応える、自治体の経営が求められている。


そのためには、行政があらゆる公共的サービスを、一方的に提供することには限界がある。


住民をはじめとしたNPOや自治会・町内会、民間企業といった、多様な主体が公共的サービスの担い手となる、「新しい公共」の実現が今後、必要となってくるわけである。

また、行政も、これまで、個々の団体で必要な職員と必要な機材を用意して、個々に事務を行ってまいりましたが、今後も、近隣の自治体との連携による、共同処理の事務処理方法について、引き続き検討を加え、効率的な行政運営に努めてまいりたいと考えている。


質問事項
★質問1
最後の地域広域連携の推進についてだが、これは合併と異なる。 つまり事務職だけの連携か?
その辺の確認を願いたい。

★質問2
講義では、地方分権がスムーズに進んでいる印象だが、具体的な課題はないのだろうか?
権限の委譲とあわせ財務関連の権限委譲も必要では。








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2012年06月25日

6月30日の講座のお知らせ

「行財政改革 地方分権」

日 時630日(土)午前930分〜午前1100

場 所:南館講堂
テーマ:行財政改革と地方分権の現状とこれから
講 師:田中 斉(政策調整室次長兼企画グループ課長)
    塚本浩二(企画グループ主幹)
    西野公一(企画グループ主査)

講座内容(項目)
●行財政改革【塚本浩二】
 1.行財政改革とは、その必要は
 2.大阪狭山市の取り組みの実績およびその効果
 3.    〃      今後の計画と効果など
●地方分権【西野公一】
 1.日本を取り巻く状況、地方自治体に求められるものは、
       地方分権・地域主権改革とは、それが進むと?
 2.地方分権改革の流れ
  3.国、大阪府、大阪狭山市の動き・取組み
       広域連携・3市2町1村

●質疑応答
posted by まちづくり at 15:10| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月23日

まちづくり大学第8期第3回講義概要⇒全線開通

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まちづくり大学第8期第3回講義
    狭山池、さやまの歴史
      市側講師  大阪狭山市教育委委員会    吉井主査
              大阪府立狭山池博物館・
              大阪狭山市立郷土資料館    楠副館長
                同                 平野学芸員 
      支援センター側Coordinator                   佐藤
          本日の出席24名 (M20+F4)  欠席8名
   
             
Part I   大阪狭山の歴史  
        
          講演要旨の音声版 (←Click)
 


m120623a.jpg13:35
まず出身地の紹介から・・福井県高浜町生まれ。
。 高校時代まで小浜で育ち、大学は京都の大学院、そしてこの大阪狭山にご縁を頂いた。

小浜は、三世代同居、共働き率が高く、31,150人程度の人口に対し130の寺がある。 人口57,868人の狭山のお寺が5つと比べて人口比から見ても、信仰心厚い風土。 マスコミによる観光誘致に活路を見出しているのが現状。 地産地食の食のまちづくりを起点に、世代間交流や、海のある奈良ともいわれる食文化の活動が盛んである。

狭山の人情は、小浜と似て落ち着いており、外から来た者にとって暮らしやすい。 そこで、大阪狭山のまちづくりを共に考える素材となるよう、当市の市史編さん事業で培った次の三つの要点を確認し、まずは外から見た大阪狭山のまちのおさらいからお話しする。

1.市域の現況
2.市域の歴史
3.市域の歴史的風土の特徴 
を見ましょう。

●市域の現況⇒地理と気象

大阪狭山の印象は、積雪のある私の出身地に比べて、気象は平均気温が17.0C,最高気温37.0C,最低気温-1.2C。 面積は11.86km2.範囲は南北7.0km、東西最大幅2.4kmである。

しかしながら、このまちに隣接する鉄道網の最寄駅は5駅もあり、また市域中央部を国道310号、通称サントーセンが縦貫している。  
人口は、57,868人  世帯数23,852(
H24現在統計)
市制施行は昭和62年(1987)10月1日、23周年になり654番目の市である。  市の面積は全国比で787市の765位と小さいが、人口比では中位。

●市域の歴史
狭山が歴史の表舞台にでてくるのは、古事記だが、616年に狭山池が築造され、平安時代末期1263年にに狭山地域が興福寺領荘園「狭山荘」となっている。 1594年、池尻、岩室、今熊が7000石の北条氏の領地となり、これが北条氏との接点となった。 歴史は下って、1931年、狭山村と三都村が合併し狭山村となった。 1967年に狭山ニュータウンの造成工事。1988年に狭山池でダム化工事がはじまり、2007年市制施行20周年を迎えている。

50歳からの住み良い町ランキングの全国4番目。 近隣自治体では人口減が普通だが、この市は微増であることも特徴。

m120623c.jpg14:15
●市域の歴史的風土の特徴
次いで市域の歴史的風土の特徴を、次の三つのキーワードに絞って説明する。
@狭山藩北条氏陣屋の伝統⇒狭山藩北条氏の概要

A歴史街道の通過⇒歴史街道が5本も市域を通り、周辺地域と縦横につながっている。  高野街道、西高野街道、下高野街道、中高野街道、天野街道・・・がそれ。  高野山参詣の経路として発達したこれらの街道はおおきな存在意義を持つ。

B市域信仰の存在
地域住民の信仰心が厚く、弘法大師信仰や、融通念仏信仰の影響の強い地域である。  これが街道をゆく旅人や移住者を温かく迎え入れる素地となったのではなかろうか⇒住民参加・移住者受容の素地。m100619h.jpg

市史編さん事業の意義

「まちの履歴書」を作る市史編さん事業は、「なぜ大阪狭山市があるのか」という自治体としての存在意義を説明できる唯一の事業。

「自分の住むまちのことを、もっと知りたい」という住民として当然の
欲求に応えるための、正確な歴史情報が『市史』である。


近世・近代の公文書(古文書)は、大半が庄屋・戸長の子孫の家に残る。
もし古文書が廃棄・処分されると、市内各地区の歴史情報が消滅し、まちの記憶が喪失したような状態になってしまう。

適切な方法で調査・収集・整理・撮影し、記載内容を記録保存しておくことが重要である。また、戦時体験やニュータウン成立時の聞取り調査は、情報提供者の高齢化が進み、緊急性が高い。
★古文書の調査
★戦時体験の聞き取り
★ニュータウン成立時の聞き取り等の重要性に言及。
★そして文化調査の結果の迅速公開を⇒大阪狭山市歴史講座で市民に紹介。

市内で生起した出来事や、市民の日々の思いを記録保存し、未来の市民へ伝えていくためにも、『市史』は存在する。

古文書、行政文書(旧役場文書)、古写真、絵画、武具、茶道具、農機具、生活用具(衣服・食器・玩具・電化製品…)などが主要なもので、この世に一つしか存在しない貴重なものが多数ある。

これらの歴史資料は、増加の一途をたどっている。土蔵の撤去や引越しなどを機に、市民からの歴史資料の寄贈が増えているため。 どれもが貴重な歴史資料なので、優劣をつけて「価値ある財産だけ残す」というわけにはいかない。

Part II   ★狭山池博物館・郷土資料館協働運営について
      ★狭山池の歴史〜未来への文化遺産継承〜
          (お断り 講師音声版 (講話が音声収録外域のため不明瞭)
            ★博物館所蔵の「狭山池博物館紹介映像約15分」のU Stream放映検討中

m120623d.jpg 15:00
この博物館で残したいのは、市民の想い。
当市の吉田市長が、橋下元府知事との交渉で、府と市の運営を提議しそれに市民を入れて三者協働の枠組み提案したものです。

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1.館運営の進め方について
  (配布資料参照)

2.にぎわいづくり事業の枠組み
m120623g.jpg大阪狭山市⇒大阪府から受託業務(450万)
 
@ボランティア育成支援業務
A博物館受付案内業務
B博物館屋上ガーデンの花壇、植栽など


大阪狭山市⇒委託⇒狭山池まつり実行委員会(480万)

@協働推進事業
★博物館ボランティアの育成・支援業務
★博物館受付案内業務
★博物館施設を活用した公演などの実施
★協働運営委員会の情報の発信

A狭山池博物館魅力づくりの事業
★博物館屋上ガーデンの花壇、植栽等の維持管理と活用
★博物館と一体として狭山池の価値を高める事業
★その他三者協定の趣旨の実現に資する事業
です。

博物館運営の年間予算は一億円。従来の半分以下。経費と人削減ながら、より多くの事業を手がけており、外からみた事業内容は決して減っていないのが最大の効果。

m120623b.jpg
 狭山池の歴史
   講師音声版
(←Click)
  
 (お断り 音声収録に難あり)

15:10
私の出身は堺市出島海岸通り。 小浜からこられた吉井さんが受けた印象の暖かい大阪狭山市とは少しことなり、私にとっては最初の年はしもやけが出来た記憶があります。 しかし多くの田がひろがり、車窓からみた緑は感動的でした。

 飛鳥時代から現代に営々と維持管理され、受け継がれてきた「生きた遺跡」、それが狭山池です。  ところで、この1400年の間に狭山池が決壊したことはあるでしょうか?
有無しの挙手⇒決壊したことがあるとの挙手の4名が正解。 過去の歴史で、狭山池は磐石であったとはいえません。全てが絶対的であものでないのです。

レジメの囲い文字のように、治水と灌漑で狭山池は、農繁期に安定的な治水を供給するための人工的貯め池でした。 その南大阪の灌漑・治水を担ってきた「古代からのダム」狭山池」では、平成の改修に伴う発掘調査で、様々な治水灌漑に関する土木遺産・文化遺産がでてきました。

この貴重な遺産を保存すると同時に、展示活用することを目的に、平成13年に大阪府立狭山池博物館が開館しました。

博物館では、これら大型遺構を中心とする土木遺産・文化遺産を常設展示し、狭山池を中心とした治水・灌漑・土木技術に関する調査研究を行い、その成果を特別展示で公開し、世界へその重要性を発信してきました。

狭山池の改修が行われるたびに、狭山池の治水機能、灌漑機能が向上していきました。そのたびに狭山池下流域の灌漑範囲が拡大し、給水量も増加しています。

水がいきわたるようになった新しい生産地が拡大し、多くの集落が営まれるよういになり、村々をつなぐ交通路も広がります。

南大阪地域の生産力増大のために、1400年前に造られた狭山池を中心とした「給水システム」がうみだした世界は、「生産基盤確立」⇒「人々の集住」⇒「いんふら整備」⇒[生活圏確立」とう流れのもと各地域で展開され、現在に至っています。

15:29
ではこれから館内見学に参ります。
お渡しの狭山池歴史年表の次の年号にマークをつけて参考にしてください。
616,732,819,1202,1608,1620,1704,1835,1857,1904,1926,1931,2001年がそれです。 狭山池の歴史では概ね400年に一回の割合で改修されたと講義でしたが、近代での改修率の多いことにご注目ください。

それでは、これから館内をご案内します。

平野学芸員による直接館内説明(写真は全てClick⇒拡大)

m120623i.jpg北堤の断面の規模は、幅60m・高さ15m。これを101個のブロックとして切り取って保存処理し、博物館で再構築している。 免震対策も採用された貴重な保存。 この次の説明場面で、中国、朝鮮を経て導入された敷葉工法の説明や、それを掘り出したときの鮮明な緑の古代保存が、たちまち空気に触れて変色した経験談も・・
 m120623j.jpg               
 
館内には、二僧侶の彫像があること。
こちらの像は鎌倉時代の重源僧が狭山池改修に深く関わり、その碑文も発見されたとの説明。 

m120623k.jpg
活きた狭山池の遺構では、石棺が巧みに使われたことの説明も。




16:20見学終了
posted by まちづくり at 19:20| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月19日

6月23日(土)の講座のお知らせ

《6月23日(土)の講座のお知らせ》

「狭山池、さやまの歴史」

日 時:6月23日(土)午後1時30分〜午後4時30分
場 所:府立狭山池博物館 ホール
テーマ:大阪狭山市の歴史(市史編さん、郷土資料を教材に)
    狭山池博物館見学
講 師:楠 喜博(狭山池博物館・郷土資料館副館長)
    吉井克信(社会教育・スポーツ振興グループ主査、学芸員)
    平野 淳(社会教育・スポーツ振興グループ主査、学芸員)

講座内容(項目)
●大阪狭山市の歴史(市史編さん、郷土資料を教材に)【吉井克信】
 1.市の現況
 2.市域の歴史
 3.市域の歴史的風土の特徴
 4.終わりに〜市史編さん事業の意義〜
●狭山池博物館・郷土資料館協働運営について【楠喜博】
 1.館運営の進め方
 2.にぎわいづくり事業の枠組
●狭山池の歴史 −未来への文化遺産継承−【平野淳】
 1.文化遺産の継承
 2.狭山池と狭山の歴史
 3.まとめ
●郷土資料館・狭山池博物館の見学【平野淳】

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2012年06月16日

第8期まち大第2回講義概要速報 

鈴のアニメ赤.gif
 まちづくり大学第8期第2回講座
 
 
平成24年度第1回市民活動支援セミナー

          於 SAYAKA ホール 会議室
           平成24年6月16日 9:30開始

本日の参加者   まちづくり大学受講生 25+1
            一般市民        5+7
             行政関係者       21
             市会議員          9
             円卓関係         16
             スタッフ          15   計106名

★ 改めて「参画・協働・自治」を考える
        講師 豊中市副市長  田中 逸郎氏
 

      講師音声収録版(左Click)
       テープ再録文字講演要旨  
                      
  
m120616a.jpg
9:37
ご紹介いただいたように私は市の職員です。 市役所の仕事の中で学んだことを、 またご紹介の大学院での学びでは、現場の仕事を理論化・体系化したことと、大学院での学者による理論を現場化する、この双方向をやってまいりました。

その経験を基に、今日は主に豊中での実践の取り組みの中から感じたことを中心にお話します。

現場を理論化する・・・理論を現場化する・・・など、お手元のレジメにもあるように大変理屈っぽいことがぎっしり詰まっていますが、これは後刻何かの参考の資料としてお使いいただけたらと思います。

ところで、豊中に行かれた方おられますか? 挙手・・・ありがとうございます。 伊丹空港あり、千里ニュータウンありの豊中の特性は、時代時代によりいろいろな課題が混在しますが、決して一番のバスに乗らない、他の自治体の動きを見ながら、バスにも乗り遅れないことで全国に名を知られた自治体です。

千里ニュータウンも6割は吹田市だが、千里中央は豊中市、伊丹空港も儲かる空港ビルは豊中市、滑走路は伊丹市といった具合です。  なぜそんなことになったいるか、それは市民のちから地域のちからが強いからで、豊中市が歴史の舞台に現れるのは、万葉集、その他新古今にも地名はでてくる交通の利便のある場所、それが豊中です。

9:41
では、レジメ1ページの「はじめ」にある三項目の●は
●90年代以降の地方自治体をめぐる様々な動きから、
●1995年の阪神淡路大震災に起因するV活動とNPO地域プラットフォーム/ラウンドテープルの創出を経て、
●公・共・私の連携による新たな自治の仕組みづくりに至る自治と分権の両面から取り組む公共の新たな協治システムの開発に至る流れを説明しています。 ここらは皆さんご存知のとおりなので後でご覧ください。

その下段に、豊中市が進めてきた「豊中市における参加・参画と協働の歩みと自治の仕組みづくり」の潮流を、罫線で囲み年表風にまとめてあります。 これからお話を進めていく場面で何度もこのページを参照に戻ります。

そこで本日の参画・協働・自治のテーマを2ページでみて頂きます。

1.市民参加⇒なぜ「参加」から「参画」なのか?

まずこれまでの市民参加制度の現状と制度は、行政が呼びかけ市民が参加する・・・言わば参考意見の聴取に留まっていました。 市民が選んだ首長と議員さんの二元制に任せ、
つまりサービスを受益する立場からのニーズの要求に終始しがちでありアリバイづくりみたいなもの、これでは公共課題・地域課題の解決のための住民参加になっていないのです。 

m120616e.jpgこれからの市民参加制度とは、これまでの公民役割分担を見直し、公共を行政責任領域、住民自治領域、そして市民と行政による協働領域へと再編するために合意形成をしていく仕組みとしてのデザインです。 公共は、行政だけが担うものでなく、民が担っている公共における市民参加も視野に入れる必要があるのです。(写真はClick拡大)

それでよいのか?というのが豊中市の考え方。 原案の作成段階から市民が関わっていき、それを専門家の議会にかけ政策の立案段階から市民参加するのがいいのでははないかとの動きです。 ここから課題や限界を超えるために「参加」から「参画」へという動きと言い方が普及してきたのです。

ところが市民団体の意見は、自分が属しているセクターの意見だけで、地域の総意がどうなるのかは不明なのです。本当はそれを調整するのが議員団体。 自分達の意見が参考意見に留まった市民団体は、サービスの受益の拡大要求団体になってしまいます。 

大和市の例にあるように、市民参加の形骸化の防止として、参加を呼びかける行政に呼応する市民参加の制度は、呼びかけた主体構成の一員になるのが市民参加です。 ここが協働と違う点です。  参画が出てきた所以はここにあります。

市民が呼びかけて、市民が参加する、または役人が参加する条例ができたのが、1Pに戻って、1993〜の豊中市まちづくり条例の制定です。 具体的には「この指止まれ」に賛同する市民が集まる。 役所も情報提供に協力する。 それを構想化する条例で全国でも有名になりました。

しかし、これにも問題化しました。二元代表制での公共を決定する仕組みが問題。 いざ事業の決定実施段階になると、もう一度役所のフィルターにかかからなければならぬことになります。 結局はやるのは役所です。 市民参加や参画があっても、昔の制度ではダメだということで進めたのが「まちずくり条例」なのです。

10:15
そこで出てきたのが2ページの「協働」です。IMG_1650.JPG

2.協働の原点

協働とは、違う主体同士が双方のスキルを発揮して、単独の主体では到達できない価値・成果を挙げることを目指す行為です。 得意技を出し合って、行政がするよりNPOの方がサービスの中身がよくならねばなりません。 これには、協働の過程や成果、課題などを具体的に地域社会に情報提供し、広く合意形成を図りながら進めることが大切です。

ところが協働も誤解があっていつも仲良くするのが協働と思う節もあります。市民参加はどちらかに属して呼びかけること、協働は別々の団体のまま、あるサービスや目的をのために一緒にやることが協働です。 ここが協働と参加との大きな違いです。

協働に相互依存の傾向が全国的に現れました。これを防ぐためには、協働のプロセスを公開しながらすることが大事なのです。  これがP1に戻って2004年〜の豊中市市公益活動推進条例です。 「参加」に加え「協働」を制度化し、市民活動の支援・協働をとおして公共運営の仕組みを改革することを目標に設定されたもので、参加と協働のあり方、民主的正当性が課題となっています。

協働の領域に三つの課題が顕在化しました。
(それぞれの事例紹介は省略)
@ 既存の公共事業やサービスを協働する領域
A 豊中市の「提案公募型委託制度」⇒先駆的、開発型協働領域
B 豊中市の政策立案・形成段階からの協働制度「協働事業市民提案制度」⇒ガバナンスのための協働領域⇒議会にかけて成立。
がそれです。

●協働のすれ違いについて

これは実に多くの事例があります。
協働の想いが役所とNPOの想いとすれ違うのです。 その主たる原因は、役所の縦割り行政。 例⇒地域の元気体操⇒体育館は教育委員会、福祉課も関わってくる。ここにジレンマが生まれる所以。 これを解決するのは簡単。 市民協働課に決定の解決化を一本化すればよい。

まあ、試行錯誤のなかで参画と協働を始めたのですが、いままで役所でやっていたことを役所に任せたそのNPOや協働でやってきた効果を誰が判断するのかの問題です。

レジメ3ページ

かくして行政は、「新しい公共」論を振りかざして市民に変革を迫るばかりで、行政が自らは変わろうとしていないところに、市民からの不信感や批判がでているのが豊中市でもあります。 
@協働のすれ違いをなくすために協働に至るまでのプロセスを明確化する
A支援と協働の関係性をふまえる⇒
B協働の評価と目標
を紹介しています。

豊中市の実践事例として、New Commerの図書館廃棄本の再販を原点に、交流の広がりの例(庄内)。

協働の民主的正当性の説明責任はたしているかの評価の仕方は未開発です。
評価の主体者は、協働事業に参加した人だけでなく、その取り組みのコストを負担し、そのサービスを受益する市民です。 だからこそ9、市民参加に支えられた「協働」事業への移行が大切です。  

協働とは、出発点も目標も地域社会の公共運営を行政任せにするだけでなく、多様な主体が連携して担う本来の市民自治の姿に立ち戻るための寄り合いの仕組みです。

そのためには、地域諸課題について、様々な主体が協議できる仕組みや場⇒ラウンドテーブルが必要となります。 どのような役割で協議し合意形成を図る、すなわち、「公共的調整・判断を行うための開かれた仕組み」があってこそ、その協働事業が必然化し、参加と協働の民主的正当性も確保できるのです。 残念ながら先ずは個別の事業や協働から出発しており、ラウンドテーブルがないとその実に至らない。

参加と協働とは、出発点も目標も「地域社会の公共領域の運営を多様な主体が連携して、担うものへと変革していくことにほかなりません。

市民はサービスの受益者でもあり税金を払っているので主体者でもあります。そういった市民が協働の効果が挙がったか否かをチェックしないといけないのですが、そこら辺がどうも飛んでしまうのも現状です。

本当は、サービスの負担し受益した主体の市民が、協働の効果をチェックしなければなりません。 豊中では、かならずそれをします。 協働の評価の主体者である市民と、議会はその地域へのお金の再配分を決めなければなりません。 議会はその地域まちづくりの効果をチェックし、それぞれのトータルとして本当に良いのかを決める役割です。

参画協働を進めていくと、もう一度まちの経営者である市民の役割、サービスを受益する市民と同時にまちのありようを決定する市民はどうあるべきか・・・、行政はどういあるべきか・・・、議会はどうあるべきか・・・ここをもう一度問い合わさないといけないということがわかってきました。  それが、1ページに戻っていただくと、このまちの進め方を条例で定めなかればならないなとする2007年からの豊中市自治基本条例制定の運びとなるのです。 

さて、また4ページに戻り、協働とは、
出発点も目標も地域社会の公共運営を行政任せにするのではなく、多様な主体が運営して担うという本来の姿に立ち戻るための寄り合いの仕組みです。

地域諸課題について、様々な主体が協働できる仕組みや場が必要なのです。
どのような役割分担をしていくのか、公共性はあるのか、誰が担うべきかを、対等な立場で協議し、合意形成を図る、すなち、「公共的調整、判断を行うために開かれた仕組み」があってこそ、その協働事業が必然化し成果があがり、参加と協働の民主的正当性も確保できるのです。 そのために必要なのがラウンドテーブルの必要性です。

3. 市民自治の確立に向けて、

市民自治を確立するためには、公共の運営の仕組みの決定を、今のままで良いのかについて点検する必要があります。 行政用語でいうと団体自治、及び監視する住民自治の関係の問い直しとありようについて今一度問い直し、地域は地域で考えるという新しい寄り合いの仕組みの両方やるという必要性が見えてきました。

そこで5ページの新しい公共の問題点について少しまとめてみます。
新しい公共の原点は、引き続き行政が担うサービスや領域、市民に任す民が主導の公共サービスや領域、一緒にやっていく協働の領域を分けることです。

この一番の問題点は、役所が中心となって引き続きやっていく領域に市民参加があるのか否か、この領域における住民自治はとても大切です。 もうひとつ、これから民の時代任せますと急に言われても、お金も時間もない。従って市民に任せるには、行政は何をすべきかが問われてきます。 行政や市民のやることにお互いに参加する・・こういう問題があることを、このレジメで書いています。

住民自治の中身ですが、
@まちづくり(自治)の理念をみんなで共有する
A市役所を変える⇒行政や議会のやりかたを変える
B市役所と住民の関係を見直し、自治体(行政と議会)に参加・監視し、まちづくりにあたって「自分たちでできることは自分たちでやる」・・・このためのルールなり、仕組みを謳ったものがなければ・・・・自治基本条例の意義はないともいえましょう。 ここが大事です。

次に6ページでは、住民自らが参加・協働し、まちづくりを主体的に進めることが、住民自治だとういいう概念が変わってきていることを説明しています。(省略)

自治体(行政と議会、そして市民)の新たな役割とは、公共サービスの担い手の多様化により、行政には「公共サービスを提供する主体」であることと、「多様な公共の担い手をCoordinateする」役割が必要であり、この両面を行政に担わせるための「調整・合意形成・進行管理・評価・改善」というトールコーディネイト機能として「市民自治を確立することが重要です。  これがすなわち「自治基本条例」の制定意義といえます。

4.地域自治の仕組みづくり。

ラウンドテーブルの必然性に繋がる問題ですが、地域課題や、社会課題が浮上し、公民役割分担に基づく既存の行政サービスだけでは解決できない、またこれまでのコミュニティ相互依存だけでは解決できない問題が浮上しています。

ここに新しい地域自治の仕組みの必要が生じ、各種地縁型団体やNPO等の多様な主体の連携によって地域の諸課題に対応できるコミュニティの再興にことが求められています。

こうした取り組みと連動し、行政や議会も参加し、協働して地域諸課題解決に取り組むことができる新たな地域自治の仕組みをつくるというのが、最後にもう一度1ページに戻って、今年の4月から構築の「豊中スタイルの地域自治推進条例」ということになります。

大阪狭山市では、中学校区ですが、豊中では41小学校区が対象の円卓会議。どちらがいいかわかりません。

10:55
5.おわりに

地域自治を作っていくには、いくつかの課題がありますが、自治会をはじめとする地域諸団体が「繋がる」ためには、地域包括的な組織への一元化するのではなく、まず相互に情報交流・共有できる仕組みや場づくりが有効です。

現状の諸制度には課題や限界があり、行財政改革においても、公共を分権するという方向は明確ですが、地域自治の視点が十分でなく、種々のひずみの克服や新たな地域課題への対応が進まない要因となっています。

そこで、豊中では、コミュニティ再興による住民自治の充実のために「ラウンドテーブル」の設置に加え、「住民自治と団体自治の協議の仕組み」として、「パートナーシップ協定会議」の設置も検討中です。 しかしまだ機能していません。

大阪狭山市も豊中も人口が減っていかない自治体。 住み良い住や学校環境や、都市基盤などいくつかの条件が揃っているのでしょうが、そういう町のよさをきっちりひきつけながら、次世代につなげていくような新しい役所全体の統治(Governance)と、地域自治の二つの仕組みを作っていきたいと豊中市は考えています。










  






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2012年06月13日

6月16日の講座のお知らせ


第1回「市民活動支援セミナー」


日 時:6月16日(土)午前9時30分〜午前11時
場 所:SAYAKAホール 2階大会議室
テーマ:改めて「参画・協働・自治」を考える
     〜豊中スタイルの仕組みと実践〜
講 師:豊中市副市長 田中 逸郎

講座内容(項目)
1.市民参加 〜なぜ「参加」から「参画」なのか〜
2.協働
3.市民自治の確立に向けて
4.地域自治の仕組みづくり
5.おわりに

posted by まちづくり at 14:44| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月09日

8期まち大開講及び市長特別講演

開講式及び第一回市長特別講義

a_ilst154.gif
    まちづくり大学(第8期)
開講式 及び 市長特別基調講演
    「市民が起点のまちづくり」


     Coordinator 市側  生涯学習推進G    田中主幹
             支援センター側            松尾
          出席者数 30名 (M  F)

開講式次第
★ 開講挨拶
★ 特別講義
★ オリエンテーション
  ★受講要領
  ★ブログの運用
  ★班長及班代表選出

 
          
    開講式次開講式    
     
(↑をClick)
      


 
★第一回 特別講演 「市民が起点のまちづくり」m120609b.jpg
          
講師 大阪狭山市長  

     音声録音は下記にて 聴講可です。
   
    しみんが起点のまちづくり
     基調講演の音声出力
  
     ( ↑ は録音による特別講義)

     講義概要速報はセンターHPで
   
        講義概要速報
    http://www12.ocn.ne.jp/~simin025/sub14xmachizukurix8.htm#machizukkuri




 
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2012年06月03日

まちづくり大学第8期の講義専用ブログの立ち上げ

鈴のアニメ赤.gif
まちづくり大学(第8期)専用ブログ


平成24年度「まちづくり大学(第8期)」専用ブログを立ち上げました。 

平成24年6月9日から毎週土曜日に行われる全20講義の概要を、このブログを通じ速報します。 

当ブログは、行政側の市民協働・生涯学習推進グループと市民活動支援センターが共同運営するもので、講義要旨や次回講座予定などのお知らせも含みブログに関連記事掲載の都度、メルマガ配信によりご自宅のパソコンや携帯メール宛てにお知らせする情報発信機能を兼ね備えています。

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posted by まちづくり at 07:40| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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